犬・猫の大腿骨頭壊死症(レッグぺルテス症)
犬・猫の 大腿骨頭壊死症(レッグぺルテス症) の症状・初期症状・兆候・原因・予防法・治療法・かかりやすい犬種など、詳しくまとめました。気になる点があれば、すぐに動物病院に連れていってあげましょう。
読み: だいたいこつとうえししょう(れっぐぺるてすしょう)
目次
症状・初期症状
重症になってしまう前に、初期症状や兆候に早く気付いてあげることが大切です。次のような症状に気が付いたら、早めに獣医師さんに相談しましょう。
レッグぺルテス症の症状
- 歩き方が変・おかしい
- 片足を引きずる
- 座っていることが増える
- 痛がる
この病気は月齢の若いわんちゃんに発症し、生後3カ月~13カ月齢の間に症状が出ます。
特に多いのが6カ月~7カ月齢に発症することが多い病気です。
発症すると、片足を引きずって歩くようになったり、痛がるしぐさを見せるようになります。
また、わんちゃんが座って大人しくしていることが多くなるので、
「性格がおっとりしているのかな?」
「のんびりしているだけかな?」と勘違いしてしまい、症状が悪化してしまうケースもあるので注意が必要です。
進行してくると歩行に支障が出て、地面に足をを着くことができなくなったり痛みにより食欲や元気もなくなります。
また、15%の確率で両足に症状が出てしまう子もいるので普段から良く観察するようにしましょう。
原因
主な原因は「血行障害」によるものです。
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)は、わんちゃんの太ももの骨の頭(先端)が血行障害によりその部分に血がいきわたらなくなります。
それにより、関節の細胞が死んでしまいますが、これを「壊死」といいます。
壊死した関節は本来の形を維持するのが難しくなり、溶けて変形します。
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)は太ももの骨の頭が壊死して、溶けて変形する病気です。
実は、なぜそのような症状が出てしまうのかはっきりは分かっていません。
しかし、獣医師が飼い主さんにわんちゃんのライフスタイルを聞いてみると、毎日お散歩に行かず、週に1日~2日しか行かなかったり、安いフードを与えていたり、わんちゃんが小食であることが多いのが分かっています。
また、遺伝子因子やホルモンの影響であったり、元々の骨の構造が原因している場合もあったりと直接的な原因の特定はできません。
レッグペルテスの原因と発症してしまった犬の生活習慣
- 正確な原因は不明
- 散歩に毎日行っていない
- 安いフードを与えている
予防法
原因がはっきりわからないこの病気は予防がとても難しいです。しかし、栄養バランスの取れた食生活や適度な運動をしっかりしてあげること、普段からわんちゃんの様子を観察するようにすることがカギとなってきます。
また、定期的に健康診断を受けたり、ちょっと気になったことがあった場合にすぐに動物病院に行く癖を飼い主さんがつけておくようにすることも必要です。
有効なサプリメント
発症する原因がはっきりとわからない病気ですが、関節を丈夫にしておくことは病気予防にも健康維持のためにも効果的です。
YOUMOVE
【イギリスNo.1】犬用関節サプリメント ユームーブ Yumove 愛犬の関節の健康維持に (※小型犬 5kg以下 約4ヶ月分)
天然コンドロイチンやヒアルロン酸、オメガ3脂肪酸を豊富に含んだ緑イ貝が配合。
関節、骨が円滑に動くようになるだけでなく丈夫にもしてくれます。
また、健康維持にもおすすめです。
緑イ貝SD
骨関節を丈夫にするために必要な、タンパク質、脂質、ミネラル、軟骨構成成分を含み、さらに不飽和脂肪酸の含まれた緑イ貝によって作られたサプリメントです。
わんちゃんの嗜好性を高めるためにビーフ味になっています。
緑イ貝100%フリーズドライ
骨や関節に良いとされる緑イ貝100%の物をフリーズドライしたパウダーです。
ごはんに混ぜて食べさせることができるので、サプリメントが苦手な子におすすめです。
中型犬大型犬専用!アストロスナック
ドイツ Schecker(シェイカー)犬の関節サポート、関節サプリメント Arthro-Snack アルトロスナック
ドイツ生まれの斬新なサプリメントです。
中型犬や大型犬向きのサプリメントで板チョコ状になっているため、1口サイズにカットしてあげることができます。
関節に良いだけでなく、靭帯や腱にも効果的なサプリメントです。
レッグペルテス症の予防法
発症の正確な原因が不明だが、関節を丈夫にしておこう!治療法
治療法は主に、大腿骨頭を切除する手術を行う外科治療と痛みを和らげるために行う鎮痛薬治療やサプリメントの服用、レーザー治療を用いた内科治療です。
かなりの軽度の場合は経過観察を含め、痛みを和らげる内科治療ですが、この病気は進行性の病気なのでほとんどが手術による外科治療になります。
変形してしまった大腿骨頭を切除し、切除した部分が筋肉の邪魔をしないように、円滑にトリミングをします。小型犬の発症がほとんどですが、まれに大型犬も発症することがあり、その場合は手術で人工股関節を取り付ける「股関節全置換術」という外科手術を行います。
予後は比較的良く、しっかりとリハビリを続ければ2か月程で問題なく歩けるようになります。
リハビリのプログラムをしっかり獣医師と相談したり、ドッグマッサージの方に相談してみると良いですね。
かかる費用
費用は状態やわんちゃんが小型犬か大型犬かなどによっても違ってきますが、だいたい、8万円~25万円程になります。
やはり外科手術となると大きな金額がかかってきて、小型犬でも20万円前後かかる場合もあります。
このような大きな金額がかかる治療にも対応できるように、元気なうちからペット保険に入っておくことがおすすめです。
レッグペルテス症の治療費
8万円~25万円程動物病院にかかるときの注意点
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)は骨の治療で、わんちゃんの将来に大きくかかわる病気ですから、元気なうちからしっかりと様々なことに対応できるように心構えが必要です。
金額がかかることを想定する
わんちゃんも人と一緒で、いつどのような病気やけがに見舞われるか分かりません。また、そうなった時にいつでも対応できるよう普段から「わんちゃんの医療貯金」をしておくと良いでしょう。また、動物病院では、人のように健康保険がありませんので全額負担になってしまいます。大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)はどうしても金額のかかる病気ですのでこの時のためにも、ペット保険に加入しておくと良いですね。
症状に詳しいところをリサーチ
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)はどの動物病院でも良い治療ができるという訳ではありません。獣医さんによっては得意不得意の分野があります。
また、この病気は月齢の若いわんちゃんになる病気ですので、適切な治療が受けれなかったとしたら、将来歩けなくなってしまう可能性だってあります。
そのようなことがないようにしっかりと事前にリサーチすることが必要です。
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)の治療や手術の様子を載せている獣医さんもありますし、口コミで評判をリサーチしても良いでしょう。また、動物関連のお仕事をしている人がいるならばその方にどこに行ったらよいか聞いたり、トリミングに通っているトリミングサロンなどで、トリマーさんにおすすめの動物病院を教えていただくのもひとつの手です。
骨の疾患は詳しい獣医師のところへ
骨の疾患に詳しく、力を入れている獣医さんのところは口コミでも多く広まっており、そのような動物病院は遠いところから通っているわんちゃんも多いです。
例え、近所に動物病院があったとしても、その動物病院が骨の疾患に詳しい獣医師がいるかどうか分かりません。
そこの評判が良ければいいのですが、中には骨折で治療を受けたけど、足が使えなくなってしまったというわんちゃんもおります。
いつも通っている獣医さんとの信頼関係があったとしても、骨の疾患にはあまり詳しくなく、骨の疾患に得意ではない場合だってあります。
大腿骨頭壊死症(レッグペルテス症)の疑いがある場合は、まずは骨の疾患に強い動物病院を探すようにしてください。
かかりやすい犬種とペット保険料
次の犬種は、 大腿骨頭壊死症(レッグぺルテス症) にかかりやすいと言われています。この犬種の飼い主さんは特に生活環境や発症・悪化させないようにしつけを行い、ペット保険に加入しておきましょう。
動物病院の治療費は高額になりがちです。治療費のために十分な治療ができなかったということにならないように、ペット保険に加入して備えておくことも、愛犬・愛猫の飼い主さんの大切な役目です。